火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第101号
令和2年10月19日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 10月16日から19日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします
。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震は、少ない状態で経過して
いましたが、昨日(18日)は一時的に増加しました。火山性微動は観測さ
れていません。
 
 新燃岳火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上100mまで上がりました
。
 
 火山性地震の回数は2019年11月以降増減を繰り返しています。また
、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が2020年4月に増加し、その後も同
程度の放出量が維持されています。火口西側斜面の割れ目において噴気や地
熱域が認められています。これらのことから、火山活動がわずかに高まって
いると考えられます。今後の火山情報に注意してください。
 
 火口直下を震源とする火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数
は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震
 10月16日        6回
    17日        7回
    18日       48回
    19日15時まで   2回

2.防災上の警戒事項等
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕
流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概
ね2kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、23日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。