火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報 第42号
令和2年10月16日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 10月9日から16日15時までの諏訪之瀬島の活動状況をお知らせしま
す。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 御岳(おたけ)火口では、断続的に噴火が発生している中で、12日から
14日にかけて爆発が4回発生しました。13日01時00分に発生した爆
発では、弾道を描いて飛散する大きな噴石が御岳火口から400mまで達し
ました。また、14日03時13分の噴火では、灰白色の噴煙が火口縁上1
200mまで上がりました。
 
 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、同火口から南南西4kmの集落で
、噴火に伴う降灰と鳴動が時々確認されています。
 
 期間を通して、夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
 
 今期間、諏訪之瀬島近海を震源とする地震が時々発生し、15日10時3
8分頃に発生した地震では、諏訪之瀬島で震度2を観測しました。
 御岳火口周辺を震源とする火山性地震は少ない状態で経過しました。火山
性微動は時々発生しました。
 
 GNSS連続観測では、島内の基線で2019年12月頃から、わずかな
伸びがみられています。
 
 諏訪之瀬島では長期にわたって噴火活動が続いています。火山活動に大き
な変化はみられませんが、今後の火山情報に注意してください。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、23日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。