火山名 浅間山 火山の状況に関する解説情報 第51号 令和2年10月2日16時00分 気象庁 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 浅間山では火山性地震が増加しています。引き続き、浅間山の山頂火口か ら概ね2kmの範囲では、噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒してくださ い。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 浅間山では山体浅部を震源とする火山性地震が、本日(2日)00時頃か ら04時頃にかけて急増し、その後減少しています。本日は15時までに2 00回(速報値)発生しています。発生している火山性地震はほとんどが低 周波地震(BL型)です。この地震増加に伴う、傾斜計データおよび噴煙の 状況に変化は認められません。 本日(2日)実施した火山ガス観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出 量は1日あたり600トン(前回9月14日、1800トン)で引き続き6 月以前と比べ増加した状態で経過しています。 浅間山では火山活動が高まっており、今後、山頂火口から概ね2km以内 に影響を及ぼす小噴火が発生する可能性があります。 なお、山頂の南南西にある塩野山観測点の傾斜計で6月20日頃からみら れていた、浅間山の西側での膨張を示すと考えられる傾斜変動は、8月中旬 頃からほぼ停滞しています。また、GNSS連続観測では、7月頃に浅間山 の西側を挟む基線でわずかな伸びの変化がみられましたが、8月頃からほぼ 停滞しています。 2.防災上の警戒事項等 山頂火口から概ね2kmの範囲では、引き続き弾道を描いて飛散する大き な噴石や火砕流に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地 域には立ち入らないでください。 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降る おそれがあるため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、5日(月)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。