火山名 薩摩硫黄島 火山の状況に関する解説情報 第37号 令和2年9月7日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 8月31日から9月7日15時までの薩摩硫黄島の活動状況をお知らせし ます。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 硫黄岳火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上1100mまで上がりまし た。また、夜間に高感度の監視カメラで火映を時々観測しました。 火山性地震は少ない状態で経過しており、火山性微動は観測されていませ ん。 なお、台風第10号の影響により、昨日(6日)昼過ぎから本日(7日) 明け方にかけて火山性地震や火山性微動が検知しにくい状態でした。このた め、これらの発生回数が少なく計数されている可能性があります。 GNSS連続観測では、島内の一部の基線で2019年後半から、わずか な伸びの傾向が認められています。 引き続き、夜間に火映が観測され、時折噴煙が高くなるなど、長期的には 熱活動が高まった状態が続いていることから、火口周辺に影響を及ぼす小規 模な噴火に警戒してください。 2.防災上の警戒事項等 火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな 噴石に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。また、火山ガスにも注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、14日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。