火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第71号 令和2年8月18日11時20分 福岡管区気象台 **(見出し)** <噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続> 中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性は低くな りました。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 阿蘇山では、火山性微動の振幅が7月18日以降、小さい状態で経過し、 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、6月中旬頃からやや少ない状態で経過 しています。また、6月16日以降、噴火は観測されていません。 これらのことから、中岳第一火口周辺に影響を及ぼす噴火の可能性は低く なったと判断し、本日(18日)11時00分に噴火警報を解除しました。 なお、火口内の熱活動は低下していますが、湯だまりを形成するには至っ ていません。GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられ ている草千里を挟む基線の伸びは停滞しています。 このように、火山活動に低下傾向はみられるものの、今後再び火山活動が 高まる可能性がありますので、引き続き注意してください。 2.防災上の警戒事項等 活火山であることから、火口内で土砂や火山灰が噴出する可能性がありま す。また、火口付近では火山ガスに注意してください。 地元自治体等が行う立ち入り規制等に留意してください。 噴火警報の解除に伴い、今回の一連の火山の状況に関する解説情報の発表 はこれで終了します。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。