火山名 薩摩硫黄島 火山の状況に関する解説情報 第33号 令和2年8月10日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 8月3日から10日15時までの薩摩硫黄島の活動状況をお知らせします 。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 薩摩硫黄島では、7日19時から20時頃にかけて、硫黄岳付近の浅い所 を震源とする振幅のやや大きな火山性地震が増加しましたが、噴煙の状況等 に特段の変化は認められていません。火山性地震は少ない状態で経過してお り、火山性微動は観測されていません。 硫黄岳火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上1000mまで上がりまし た。また、夜間に高感度の監視カメラで火映を時々観測しました。 GNSS連続観測では、島内の基線で2015年頃から縮みの傾向が認め られていましたが、2019年頃から停滞しています。 引き続き、夜間に火映が観測され、時折噴煙が高くなるなど、長期的には 熱活動が高まった状態が続いていることから、火口周辺に影響を及ぼす小規 模な噴火に警戒してください。 2.防災上の警戒事項等 火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな 噴石に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。また、火山ガスにも注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、17日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。