火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報 第18号
令和2年5月1日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 諏訪之瀬島では4月28日以降、噴火活動が活発な状態となっています。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 御岳(おたけ)火口では、噴火活動が活発な状態となっています。

 4月28日04時32分に発生した噴火では、噴煙が火口縁上1600m
まで上がり、弾道を描いて飛散する大きな噴石は火口から800mまで達し
ました。爆発を4月28日に64回、29日に50回観測しました。4月2
9日12時14分の爆発では、同火口から南南西4kmの観測点で93パス
カルの空振を観測しました。
 
 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、同火口から南南西4kmの集落で
、空振による窓ガラスや障子等の揺れが感じられ、鳴動も確認されました。
また、4月28日には目視で火映を観測しました。
 
 期間中、火山性微動が時々発生しました。4月28日と29日には断続的
に空振を伴う振幅の大きな火山性微動が発生しました。このような現象は2
017年8月以来です。

 4月30日以降、火山性地震は少ない状態で経過し、火山性微動は観測さ
れていません。爆発は4月30日は2回、本日(5月1日)は15時までに
1回と減少しています。
  
 GNSS連続観測では、島内の基線で2019年12月頃からわずかな伸
びの変化がみられます。
 
 諏訪之瀬島では活発な噴火活動が続いており、今後も御岳火口から概ね1
kmの範囲に影響を及ぼす程度の噴火が発生する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、8日(金)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。