火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第21号 令和2年3月6日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 3月2日から6日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします。火山 性地震の回数は増減を繰り返しており、火口西側斜面の割れ目から噴気がみ られるなど火山活動が高まっています。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震の回数が、2019年11 月以降増減を繰り返しており、本期間中は概ね多い状態で経過しています。 3月2日には振幅が小さく継続時間の短い火山性微動が2回観測されました 。 火口西側斜面の割れ目からの噴気が引き続き確認されており、最高で10 0mまで上がりました。新燃岳火口からの噴煙の状況や、傾斜計等による地 殻変動のデータに特段の変化は認められていません。 3月2日からの火口直下を震源とする火山性地震、火山性微動の回数は以 下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更するこ とがあります。 火山性地震 火山性微動 3月 2日 26回 2回 3日 51回 0回 4日 15回 0回 5日 29回 0回 6日15時まで 3回 0回 新燃岳では、火山性地震の回数は増減を繰り返しており、火口西側斜面の 割れ目から噴気がみられるなど、火山活動が高まった状態となっていること から、今後の情報に留意してください。 2.防災上の警戒事項等 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕 流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概 ね2kmの範囲では警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、9日(月)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。