火山名 十勝岳 火山の状況に関する解説情報(臨時) 第7号
令和2年3月6日16時00分 札幌管区気象台

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 十勝岳では、2月27日に火山性地震が増加しましたが、3月3日以降は
少ない状態で経過しています。その他の観測データにも特段の変化はなく、
現時点では火山活動の活発化の様子は認められません。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 十勝岳では、2月27日に62ー2火口付近を震源とする火山性地震が増
加し、その後も増減はあるもののやや多い状態で経過していましたが、3月
3日以降は少ない状態で経過しています。また、火山性微動も観測されてい
ません。
 噴煙の状況などに変化は認められず、火山活動に伴う地殻変動は観測され
ていません。
 これらのことにより、現時点では火山活動の活発化の様子は認められませ
ん。

 十勝岳では、長期的に噴煙の高い状態、地熱域の拡大や温度上昇が続いて
いる中、一時的に火山性地震が増加するなど、浅部の火山活動の活発化を示
す現象が観測されており、今回の活動も一連の活動と考えられます。今後も
同様な現象が発生する可能性がありますので、今後の火山活動の推移には注
意が必要です。

2.防災上の警戒事項等
 活火山であることから、火口内に影響する程度の突発的な噴出現象が発生
する可能性がありますので、地元自治体などの指示に従って火口付近など危
険な地域には立ち入らないでください。

 2月27日の火山性地震の増加を受けて発表していた火山の状況に関する
解説情報(臨時)はこれで終了します。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。