火山名 十勝岳 火山の状況に関する解説情報(臨時) 第4号 令和2年2月29日16時00分 札幌管区気象台 **(見出し)** <噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続> 十勝岳で27日に火山性地震が増加しました。今後の火山活動の推移に注 意が必要です。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 十勝岳では、27日に62ー2火口付近を震源とする火山性地震が増加し ましたが、28日以降は少なく経過しています。 62ー2火口近傍に北海道大学が設置した前十勝西の傾斜計では、27日 にわずかな傾斜変動が観測されましたが、その後は特段の変化は観測されて いません。 本日(29日)実施した現地調査では、62ー2火口や振子沢噴気孔群の 噴煙等の状況に特段の変化は認められませんでした。 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、1日あたり100から200トンで 、前回(昨年5月27日)と比べ変化はありませんでした。 十勝岳では、噴煙の高い状態、地熱域の拡大や温度上昇が続き、1月20 日以降火山性地震のやや多い状態が続いている中、短時間に火山性地震が増 加しました。 火山活動の活発化が考えられますので、今後の火山活動の推移に注意が必 要です。 2.防災上の警戒事項等 活火山であることから、火口内に影響する程度の突発的な噴出現象が発生 する可能性がありますので、地元自治体などの指示に従って火口付近など危 険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、3月1日(日)16時頃に発表の予 定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。