火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第27号
令和元年11月18日16時20分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 新燃岳では、昨日(17日)19時頃から火山性地震が増加しており、噴
火が発生するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新燃岳では、噴火が発生するおそれがあります。
 昨日(17日)19時頃から火口直下を震源とする火山性地震が増加して
おり、本日(18日)は15時までに16回発生しました。
 火山性微動は観測されていません。
 
 11月16日からの火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は
速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震  
 16日           1回  
 17日          12回 
 18日15時まで     16回 
 
 国土地理院によるGNSS連続観測では、霧島山を挟む基線に2019年
10月頃からわずかな伸びの傾向がみられます。
 傾斜計の観測データには特段の変化は認められません。
 
 監視カメラによる観測では、昨日(17日)20時以降、天候不良のため
噴煙などの状況は不明です。

2.防災上の警戒事項等
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕
流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概
ね2kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、19日(火)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。