火山名 焼岳 火山の状況に関する解説情報 第11号
令和元年9月6日11時00分 気象庁地震火山部

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 焼岳では、7月27日以降、空振を伴う火山性地震がしばしば発生してい
ます。活火山であることに留意し、今後の火山活動の推移に注意してくださ
い。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 焼岳では、7月27日以降、空振を伴う火山性地震がしばしば発生してお
り、9月2日から5日にかけて連日発生しています。3日に発生した空振を
伴う火山性地震の振幅は、山頂から南東へ1kmの南峰南東観測点の上下動
で91マイクロメートル/秒、4日に発生した空振を伴う火山性地震の振幅
は、南峰南東観測点の上下動で75マイクロメートル/秒でした。いずれも
7月28日に発生した空振を伴う火山性地震(南峰南東観測点の上下動で1
13マイクロメートル/秒)よりも小さいものでした。また、これら以外に
も振幅の小さな空振を伴う火山性地震は2日に1回、3日に2回、4日に1
回、5日に2回発生しています。
 山頂付近の噴気活動や地殻変動に現時点では活発化を示す変化は認められ
ていませんが、これらの活動は、山頂付近の微小な地震活動が継続するなか
発生していますので、今後の火山活動の推移に注意してください。

2.防災上の警戒事項等
 今後、火山活動が急変する可能性もありますので、登山する際は、火山活
動の異変に注意するとともに、山頂付近では突発的に火山ガス等が噴出する
可能性がありますので、ヘルメットを着用するなどの安全対策をした上で、
噴気地帯にはとどまらないでください。

 火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。