火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第67号 令和元年6月24日16時10分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 6月21日から6月24日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせ します。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 口永良部島では、20日から21日にかけて、火山性地震が一時的に多い 状態となりましたが、22日以降は少ない状態となっています。火山ガス( 二酸化硫黄)の放出量は、やや多い状態で経過しています。 新岳火口では、6月21日から本日(24日)15時までの期間、白色の 噴煙が最高で火口縁上800mまで上がりました。 21日に実施した現地調査では、新岳の地熱域に特段の変化は認められま せんでした。 6月21日からの火山性地震、火山性微動の発生回数と火山ガス(二酸化 硫黄)の1日あたりの放出量は以下のとおりです。いずれも速報値であり、 精査の結果、後日変更することがあります。 火山性地震 火山性微動 火山ガス (二酸化硫黄) 6月21日 14回 0回 200トン 22日 4回 0回 300トン 23日 4回 0回 - 24日15時まで 3回 0回 - 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、東京大学大学院理学系研究科、京都 大学防災研究所、屋久島町及び気象庁の観測によるものです。天候不良や観 測条件が悪いなど観測値が得られなかった日は「-」としています。 GNSS連続観測では、島内の長い基線で2016年1月頃から続いてい た緩やかな縮みの傾向が、2018年7月頃から停滞しています。 火山性地震の回数が時々増加するなかで、火山ガス(二酸化硫黄)の放出 量がやや多い状態で経過しており、引き続き小規模な噴火の可能性がありま す。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、新岳火口から西側の概ね2 kmの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、28日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。