火山名 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺) 火山の状況に関する解説情 報 第28号 平成31年4月8日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 4月5日から4月8日15時までの硫黄山の活動状況をお知らせします。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 硫黄山では、火山活動がやや高まった状態が継続しています。 硫黄山の南側の噴気地帯では、噴気が100mまで上がるなど活発な噴気 ・熱泥噴出活動が続いています。また、硫黄山の西側500m付近では、噴 気が40mまで上がりました。硫黄山南監視カメラでは、引き続き硫黄山の 南側の湯だまりを確認しています。 硫黄山付近では、火山性地震は少ない状態で経過しています。浅い所を震 源とする低周波地震が時々発生しています。火山性微動は観測されていませ ん。また、硫黄山周辺でも火山性地震が時々発生しています。 4月5日からの硫黄山付近の火山性地震(ごく微小な地震を含む)、火山 性微動の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果 、後日変更することがあります。 火山性地震 火山性微動 4月 5日 4回 ( 2回) 0回 6日 0回 ( 0回) 0回 7日 5回 ( 5回) 0回 8日15時まで 3回 ( 3回) 0回 ()内はごく微小な地震 GNSS連続観測では、硫黄山近傍の基線で伸びの傾向が1月頃から鈍化 もしくは停滞しています。霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考え られる基線の伸びは2019年2月以降停滞しています。 2.防災上の警戒事項等 えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて 飛散する大きな噴石に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、12日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。