火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第44号 平成31年4月5日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 口永良部島では、今後も噴火の可能性がありますので、新岳火口から概ね 2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流 に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 口永良部島では、火山性地震は概ね少ない状態で経過しています。火山ガ ス(二酸化硫黄)の放出量はやや多い状態です。 新岳火口では、3日から本日(5日)15時までの期間、白色の噴煙が最 高で火口縁上400mまで上がりました。 3月30日からの火山性地震、火山性微動の発生回数と火山ガス(二酸化 硫黄)の1日あたりの放出量は以下のとおりです。いずれも速報値であり、 精査の結果、後日変更することがあります。 火山性地震 火山性微動 火山ガス (二酸化硫黄) 3月30日 3回 0回 - 31日 6回 0回 - 4月 1日 1回 0回 - 2日 0回 0回 200トン 3日 1回 0回 200トン 4日 4回 0回 - 5日15時まで 2回 0回 調査中 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、東京大学大学院理学系研究科、京都 大学防災研究所、屋久島町及び気象庁の観測によるものです。天候不良や観 測条件が悪いなど観測値が得られなかった日は「-」としています。 GNSS連続観測では、島内の長い基線の伸びは停滞しているとみられま す。 新岳火口では、2018年12月以降やや規模の大きな噴火を繰り返して おり、今後も火砕流を伴う噴火が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西 にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、8日(月)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。