火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第136号 平成30年12月17日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 口永良部島では、今後も噴火が発生する可能性があります。新岳火口から 概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火 砕流に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新岳火口では、13日17時30分頃から噴火は停止しています。10月 以降の断続的な噴火による影響範囲は、火口付近の非常に狭い範囲に限られ ていましたが、今後、これよりもやや規模の大きな噴火が発生する可能性も あります。 噴煙は14日以降、最高で火口縁上500mまで上がりました。 火山性地震は概ね多い状態で経過しました。火山性微動は観測されていま せん。 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、やや多い状態で経過しています。 GNSS連続観測では、島内の長い基線では緩やかな伸びがみられていま したが、11月以降、鈍化もしくは停滞したと考えられます。 12月11日からの火山性地震、火山性微動の発生回数と東京大学大学院 理学系研究科、京都大学防災研究所、屋久島町及び気象庁の観測による火山 ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は以下のとおりです。いずれも速 報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 火山性地震 火山性微動 火山ガス (二酸化硫黄) 12月11日 12回 19回 - 12日 17回 22回 - 13日 15回 7回 100トン 14日 7回 0回 200トン 15日 7回 0回 - 16日 23回 0回 - 17日15時まで 20回 0回 - 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、天候不良や観測条件が悪いなど観測 値が得られなかった日は「-」としています。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西 にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、19日(水)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。