火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第54号 平成30年10月18日10時00分 福岡管区気象台 **(見出し)** <噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続> 阿蘇山では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が増加しています。 なお、防災上の警戒事項等に変更はありません。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 阿蘇山では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が概ねやや多い状態で経過 しており、昨日(17日)実施した現地調査では1日あたり1700トン( 前回9日、1000トン)に増加していることが観測されました。火山ガス (二酸化硫黄)の放出量には短期的な揺らぎが見られることから、本日(1 8日)も現地調査を実施し、活動状況を確認します。 孤立型微動や火山性地震は多い状態ですが、火山性微動の振幅は小さな状 態で経過しています。 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。 16日に実施した現地調査では、緑色の湯だまりが引き続き中岳第一火口 底の全面を覆っており、湯だまりの表面温度に大きな変化はありませんでし た。 このように火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は増加していますが、他の観 測データに火山活動の活発化を示す兆候は認められません。 2.防災上の警戒事項等 火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められませんが、火口内で土砂や 火山灰が噴出する可能性があります。また、火口付近では火山ガスに注意し てください。 火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。