火山名 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺) 火山の状況に関する解説情 報 第75号 平成30年8月27日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 8月24日から8月27日15時までの硫黄山の活動状況をお知らせしま す。 硫黄山では、火山活動がやや高まった状態が継続しています。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 硫黄山の南側の火孔では、白色の噴煙が最高で100mまで上がるなど活 発な噴気活動が続いています。また、硫黄山南監視カメラで、引き続き硫黄 山の南側の湯だまりを確認しました。 GNSS連続観測では、硫黄山近傍の基線で、6月上旬から伸びの傾向が 続いています。また、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられ る基線の伸びは緩やかに継続しており、火山活動の長期化やさらなる活発化 の可能性もあります。 火山性地震は概ねやや多い状態で経過しています。浅い所を震源とする低 周波地震は引き続き発生しています。火山性微動は観測されていません。 8月24日からの火山性地震(ごく微小な地震を含む)、火山性微動の回 数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更 することがあります。 火山性地震 火山性微動 8月24日 17回 ( 8回) 0回 25日 13回 ( 9回) 0回 26日 8回 ( 3回) 0回 27日15時まで 9回 ( 4回) 0回 ()内はごく微小な地震 硫黄山では、火山活動がやや高まった状態が継続しており、ごく小規模な 噴火の可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて 飛散する大きな噴石に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流 されて降るおそれがあるため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、31日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。