火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第112号
平成30年8月26日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 新燃岳では、26日00時頃から火山性地震が増加していますが、警戒事
項に変更はありません。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新燃岳では、本日(26日)00時頃から新燃岳火口直下を震源とする火
山性地震が増加しており、15時までに138回発生しました。また、浅い
所を震源とする低周波地震が時々発生しています。火山性地震が1日に13
0回以上発生したのは、2018年6月18日以来です。
 本日13時17分頃に振幅の小さな継続時間の短い火山性微動が発生しま
した。
 
 傾斜計の観測データに特段の変化は認められません。
 
 本日、白色の噴煙が火口縁上50mまで上がりました。
 
 新燃岳では、小規模な噴火が発生するおそれがありますので、今後気象台
が発表する情報に留意してください。
 
 24日からの火山性地震、火山性微動の回数は以下のとおりです。なお、
回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
              火山性地震 火山性微動
 8月24日          40回    0回
   25日          47回    1回
   26日15時まで    138回    1回

2.防災上の警戒事項等
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕
流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概
ね2kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流
されて降るおそれがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。また、地元自治体
等が発表する火山ガスの情報にも留意してください。
 なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性があり
ますので留意してください。

 火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。