火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第61号 平成30年8月6日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 8月2日から6日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせします。 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量がやや増加しています。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 気象庁、東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所及び屋久島町 が、8月2日から3日に実施した観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出 量は1日あたり100から200トンでしたが、4日から6日に実施した観 測では、1日あたり300から600トンとやや増加しました。 新岳火口では、白色の噴煙が火口縁上600mまで上がりました。 火山性地震は、3日以降多い状態で経過しています。火山性微動は観測さ れていません。 8月2日からの火山性地震の回数及び火山ガス(二酸化硫黄)の1日あた りの放出量は以下のとおりです。なお、火山性地震の回数は速報値であり、 精査の結果、後日変更することがあります。 地震回数 火山ガス(二酸化硫黄) 8月 2日 7回 100トン 3日 26回 200トン 4日 17回 300トン 5日 14回 600トン 6日15時まで 8回 500トン このように口永良部島では火山活動がやや高まった状態となっています。 引き続き小規模な噴火の可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、新岳火口から西側の概ね2 kmの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけではなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降る おそれがあるため注意してください。 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、10日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。