火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第51号
平成30年7月2日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 6月29日から7月2日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせし
ます。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新岳火口では、噴煙は白色で火口縁上900mまで上がりました。

 火山性地震は概ね多い状態で経過しています。火山性微動は観測されてい
ません。

 6月29日からの火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速
報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

   6月29日       5回
     30日      14回
   7月 1日      21回
      2日15時まで  4回

 地殻変動観測では、火山活動によると考えられる特段の変化は認められま
せん。

 火山性地震は多い状態で経過しており、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量
も2014年8月の噴火前の水準には低下しておらず、火山活動がやや高ま
った状態となっています。引き続き小規模な噴火の可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、新岳火口から西側の概ね2
kmの範囲では、火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけではなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降る
おそれがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、6日(金)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。