火山名 十勝岳 火山の状況に関する解説情報(臨時) 第2号
平成30年6月12日16時40分 札幌管区気象台

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 十勝岳では、一時的な火山性地震の増加や継続時間の短い火山性微動が観
測されています。今後の火山情報に注意してください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 十勝岳では、5月29日から6月10日にかけて、一時的な火山性地震の
増加や、継続時間の短い火山性微動が観測されています。火山性地震や火山
性微動は、62ー2火口付近の浅い所で発生していると考えられます。

 6月11日以降の火山性地震、火山性微動の発生状況は、次のとおりです
。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
             火山性地震  火山性微動
  6月11日         0回     0回
  6月12日16時まで    0回     0回

 監視カメラによる観測では、62ー2火口や振子沢噴気孔群では2015
年以降、噴煙高のやや高い状態が続いています。

 GNSS連続観測では、2006年以降、62ー2火口直下浅部の膨脹を
示すと考えられる変動が観測されています。

 十勝岳では火山活動に高まりが認められますので、今後の火山情報に注意
してください。

2.防災上の警戒事項等
 十勝岳では、2006年以降、山体浅部の膨脹が継続する中で、噴煙高の
高い状態、地熱域の拡大や温度上昇、地震の一時的な増加など、火山活動の
活発化を示唆する現象を観測していますので、今後の火山活動の推移に注意
が必要です。
 登山者等は地元自治体などの指示に従って火口付近など危険な地域には立
ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、13日(水)16時00分頃に発表
の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。