火山名 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺) 火山の状況に関する解説情 報 第41号 平成30年5月7日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 5月4日から5月7日15時までの硫黄山の活動状況をお知らせします。 硫黄山では活発な火山活動が続いています。 えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて 飛散する大きな噴石に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 硫黄山では、活発な噴気活動が続いています。 硫黄山の南側の火孔付近からは白色の噴煙が最高で300mまで上がり、 硫黄山の西側500m付近からは白色の噴煙が最高で100mまで上がりま した。 4月27日以降、噴火は発生していません。 火山性地震は、概ね少ない状態で経過しています。火山性微動は観測され ていません。 5月4日からの火山性地震(ごく微小な地震を含む)、火山性微動の回数 は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更す ることがあります。 火山性地震 ()内はごく微小な地震 火山性微動 5月 4日 5回 ( 3回) 0回 5日 11回 ( 4回) 0回 6日 8回 ( 5回) 0回 7日15時まで 1回 ( 1回) 0回 GNSS連続観測では、2017年7月頃から霧島山を挟む基線での伸び が継続していましたが、3月6日から7日にかけて霧島山を挟む基線で急激 な収縮が観測されました。その後、再び伸びに転じています。このことから 、霧島山の深い場所で再びマグマが蓄積されている可能性があります。 硫黄山では、活発な火山活動が続いていることから、今後の火山情報に注 意してください。 2.防災上の警戒事項等 えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて 飛散する大きな噴石に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流 されて降るおそれがあるため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、9日(水)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。