火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第73号 平成30年5月4日16時10分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 新燃岳では、5月2日から3日にかけて火口の北側2km付近を震源とす る火山性地震が多い状態となりました。本日(4日)は少ない状態で経過し ています。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新燃岳では、5月2日03時頃から3日18時頃にかけて火口の北側2k m付近を震源とする火山性地震が多い状態となりました。本日15時までは 、少ない状態で経過しています。 新燃岳火口直下を震源とする地震は概ねやや多い状態です。火山性微動は 観測されていません。 傾斜計では、2日に新燃岳の北西の深い場所での変動と考えられる傾斜変 動が観測されましたが、同日23時頃から停滞し、本日まで特段の変化はみ られていません。 本日、噴煙は白色で火口縁上50mまで上がりました。 5月1日からの火山性地震の回数は以下のとおりです。回数は速報値であ り、精査の結果、後日変更することがあります。 火山性地震()内は新燃岳火口直下を震源とする地震 5月 1日 31回(31回) 2日 777回(21回) 3日 283回(18回) 4日15時まで 15回(13回) 新燃岳では、活発な火山活動が続いていることから、今後の火山情報に注 意してください。 2.防災上の警戒事項等 弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね3kmまで、火砕流が概 ね2kmまで達する可能性があります。そのため、火口から概ね3kmの範 囲では警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流 されて降るおそれがあるため注意してください。 2011年と同様に爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れ るなどのおそれがあるため注意してください。 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。また、地元自治体 等が発表する火山ガスの情報にも留意してください。 なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性があり ますので留意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、7日(月)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。