火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第22号 平成30年3月19日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 3月16日から3月19日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせ します。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新岳火口では、噴煙は白色で火口縁上200mまで上がりました。 火山性地震は、概ね多い状態で経過しています。また2月以降、低周波地 震が増加しています。火山性微動は観測されていません。 3月16日からの火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、地震回数 は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 3月16日 13回 17日 7回 18日 15回 19日15時まで 14回 15日(期間外)に気象庁が島内で実施した観測では、火山ガス(二酸化 硫黄)の放出量は、1日あたり100トン(前回11日300トン)と20 16年以降わずかに増加傾向にあります。 14日(期間外)から16日に実施した現地調査では、前回(2月28日 から3月2日)と比べて噴煙及び熱異常域の状況に特段の変化は認められま せんでした。 地殻変動観測では、火山活動によると考えられる特段の変化は認められま せん。 2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低いものの、2 017年10月以降火山性地震の活発化がみられること、噴煙量や火山ガス (二酸化硫黄)の放出量は、2014年8月の噴火前よりも多い状態で経過 していることから、引き続き噴火が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけ ての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、23日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。