火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第31号
平成30年3月7日18時50分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 新燃岳では、活発な噴火活動が継続しています。新燃岳火口から概ね3k
mの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石、及び新燃岳火
口から概ね2kmの範囲では火砕流に警戒してください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新燃岳では、活発な噴火活動が継続しています。
 本日(7日)実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)放出量は1
日あたり34000トン(前回3月2日、2200トン)と、非常に多い状
態になりました。
 火山ガス(二酸化硫黄)放出量の増加は、溶岩が火口内に上昇してきたこ
とによるものと考えられます。
 
 新燃岳では、火山活動が高まっていることから、今後の火山情報に注意し
てください。

2.防災上の警戒事項等
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね3kmまで、火砕流が概
ね2kmまで達する可能性があります。そのため、火口から概ね3kmの範
囲では警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が風に流されて降る
おそれがあるため注意してください。
 2011年と同様に爆発的噴火に伴う大きな空振による窓ガラスの破損の
可能性がありますので注意してください。
 また、降灰が続いていることから降雨時の土石流にも注意してください。
 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が、非常に多い状態となっていることか
ら、風下側では流下する火山ガスに注意するとともに、地元自治体等が発表
する火山ガスの情報にも留意してください。