火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第1号 平成30年1月4日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 平成29年12月28日から平成30年1月4日15時までの口永良部島 の活動状況をお知らせします。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 口永良部島では、火山性地震は12月28日に13回、29日に16回及 び1月4日は15時までに26回観測され、多い状態です。 火山性微動は観測されていません。 12月28日からの火山性地震の発生状況は以下のとおりです。なお、地 震回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 12月28日 13回 29日 16回 30日 3回 31日 9回 1月 1日 4回 2日 7回 3日 4回 4日15時まで 26回 新岳火口では、噴煙は白色で火口縁上600mまで上がりました。 12月28日から1月4日に東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災 研究所、屋久島町及び気象庁が実施した観測では、火山ガス(二酸化硫黄) の放出量は、1日あたり200から300トン(前期間、200から400 トン)と2017年4月以降わずかに増加した状態です。 地殻変動観測では、火山活動によると考えられる特段の変化は認められま せん。 2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低いものの、火 山性地震が増減を繰り返していること、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は 、2014年8月の噴火前よりもやや多い状態で経過していることから、引 き続き噴火が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけ ての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、9日(火)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。