火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第96号 平成29年11月29日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 口永良部島では、火山性地震が増加し火山活動がやや高まっています。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 火山性地震は、11月以降概ね多い状態が継続しており、27日と28日 には1日あたり50回を超えました。これらの火山性地震は、新岳火口直下 のごく浅い場所で発生していると考えられます。本日(29日)は15時ま でに4回と減少していますが、火山活動がやや高まった状態であると考えら れます。 火山性微動は観測されていません。 11月24日からの火山性地震の発生状況は以下のとおりです。なお、地 震回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 11月24日 9回 25日 37回 26日 20回 27日 64回 28日 61回 29日15時まで 4回 ※精査の結果、27日の地震回数を65回から64回に変更しました。 新岳火口では、本日白色の噴煙が火口縁上300mまで上がりました。 傾斜計及びGNSS連続観測には、特段の変化は認められません。 火山活動がやや高まっているため、今後の情報に留意してください。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけ ての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、12月1日(金)16時頃に発表の 予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。