火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第93号 平成29年11月24日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 11月20日から11月24日15時までの口永良部島の活動状況をお知 らせします。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 口永良部島では、火山性地震は概ね多い状態で経過しています。 火山性微動は観測されていません。 11月20日から22日に実施した現地調査では、前回(10月24日か ら25日)と比べて噴煙及び熱異常域の状況に変化は認められませんでした 。 11月20日からの火山性地震の発生状況は以下のとおりです。なお、地 震回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 11月20日 12回 21日 13回 22日 8回 23日 10回 24日15時まで 8回 東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋久島町、及び気象 庁が21日に実施した観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、1日 あたり200トン(前回11月20日、100トン)と2017年4月以降 わずかに増加した状態です。 新岳火口では、白色の噴煙が火口縁上400mまで上がりました。 GNSS連続観測では、特段の変化は認められません。 2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低いものの、火 山性地震が概ね多い状態で経過していること、噴煙量や火山ガス(二酸化硫 黄)の放出量は、2014年8月の噴火前よりもやや多い状態で経過してい ることから、引き続き噴火の可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけ ての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、27日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。