火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第86号
平成29年10月30日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 10月27日から10月30日15時までの口永良部島の活動状況をお知
らせします。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 口永良部島では、火山性地震は27、28日のやや多い状態から減少しま
した。
 火山性微動は観測されていません。
 
 10月27日以降の火山性地震の発生状況は以下のとおりです。なお、地
震回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

  10月27日       5回
     28日       6回
     29日       3回
     30日15時まで  0回
 
 新岳火口では、白色の噴煙が火口縁上90mまで上がりました。

 GNSS連続観測では、火口を挟む基線で収縮が認められています。

 2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低いものの、噴
煙量や火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は2014年8月の噴火前よりもや
や多い状態で経過していることから、引き続き噴火の可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけ
ての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、11月2日(木)16時頃に発表の
予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。