火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第33号 平成29年10月27日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 10月26日から10月27日15時までの霧島山(新燃岳)の活動状況 をお知らせします。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新燃岳では、火山活動がやや高まった状態が続いています。 監視カメラによる観測では、天候不良のため噴煙の状況は確認できません 。 火山性地震は、昨日(26日)は4回、本日(27日)は15時までに1 6回発生しました。 火山性微動は、観測されていません。 地殻変動観測では、新燃岳の明瞭な山体膨張を示す傾斜変動は認められま せんが、GNSS連続観測によると、7月頃から霧島山を挟む基線で伸びの 傾向がみられており、霧島山の深い場所で膨張している可能性があります。 新燃岳では、当面、火山灰を噴出する噴火の発生が考えられます。また、 今後、多量のマグマが新燃岳直下ヘ供給されれば、規模の大きな噴火が発生 する可能性もあります。 2.防災上の警戒事項等 弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね3kmまで、火砕流が概 ね1kmまで達する可能性があります。そのため、火口から概ね3kmの範 囲では警戒してください。 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ れて降るおそれがあるため注意してください。 地元自治体等が発表する火山ガスの情報にも留意してください。 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、28日(土)16時頃に発表の予定 です。 なお、噴煙が火口縁上2000m以上に上がった場合や、火山活動の状況 に変化があった場合には、随時お知らせします。