火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第84号 平成29年10月23日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 10月20日から10月23日15時までの口永良部島の活動状況をお知 らせします。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 口永良部島では、火山性地震は少ない状態で経過しています。 火山性微動は観測されていません。 10月20日以降の火山性地震の発生状況は以下のとおりです。なお、地 震回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 10月20日 1回 21日 1回 22日 3回 23日15時まで 0回 13日(期間外)に、東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所 、屋久島町及び気象庁が実施した観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出 量は、1日あたり400トン(前回10月9日200トン)と2017年4 月以降わずかに増加した状態です。 新岳火口では、白色の噴煙が火口縁上100mまで上がりました。 GNSS連続観測では、火口を挟む基線で収縮が認められています。 2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低いものの、噴 煙量や火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は2014年8月の噴火前よりもや や多い状態で経過していることから、引き続き噴火の可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけ ての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあ るため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、27日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。