火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第25号 平成29年10月19日17時45分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 新燃岳では、当面、火山灰を噴出する噴火活動が継続すると考えられます 。また、今後、多量のマグマが新燃岳直下ヘ供給されれば、規模の大きな噴 火が発生する可能性もあります。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新燃岳では、活発な火山活動が続いています。 監視カメラによる観測では、天候不良のため噴煙の状況は確認できません 。 新燃岳付近の火山性地震は、昨日(18日)は207回、本日(19日) は16時までに9回発生しました。 火山性微動は、本日06時00分から明瞭な振幅の大きさとなり、現在も 継続しています。 地殻変動観測では、新燃岳の明瞭な山体膨張を示す傾斜変動は認められま せん。 えびの岳付近(硫黄山の南西3km付近)の地震は、昨日は12回、本日 は16時までに2回発生しました。この付近は、2011年の新燃岳の噴火 でマグマを供給したと推定される領域です。 2.防災上の警戒事項等 火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな 噴石や火砕流に警戒してください。 噴火時には、風下側で火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が風に流 されて降るおそれがあるため注意してください。 風下側では、火山ガスにも注意してください。また、地元自治体等が発表 している火山ガスの情報にも留意してください。 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、20日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、噴煙が火口縁上2000m以上に上がった場合や、火山活動の状況 に変化があった場合には、随時お知らせします。