火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第82号 平成29年10月10日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 10月6日から10月10日15時までの桜島の活動状況をお知らせしま す。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小 規模な火砕流を伴う爆発的噴火が引き続き発生するおそれがあります。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 桜島では、活発な噴火活動が続いています。 昭和火口では、噴火が13回発生し、このうち3回が爆発的噴火でした。 噴煙は最高で火口縁上1600mまで上がりました。弾道を描いて飛散する 大きな噴石は最大で5合目(昭和火口より500mから800m)まで達し ました。 南岳山頂火口では、噴火は観測されていません。 火山性地震は、8日まではやや多い状態でしたが、それ以降は少くなりま した。噴火に伴う火山性微動が発生しました。 10月6日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のと おりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあ ります。 火山性地震 火山性微動 爆発的噴火 10月 6日 82回 0回 0回 7日 129回 8回 0回 8日 55回 0回 2回 9日 23回 0回 0回 10日15時まで 3回 12回 1回 姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部へのマグマ供給が継続しており 、今後も噴火活動が継続する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を 描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流 されて降るため注意してください。 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、13日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。