火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第78号 平成29年10月2日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 9月29日から10月2日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせ します。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新岳火口では、噴煙が火口縁上300mまで上がりました。 9月29日と30日に東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所 、屋久島町及び気象庁が実施した観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出 量は、それぞれ1日あたり500トン及び400トン(前回9月28日10 0トン)と2017年4月以降、わずかに増加した状態です。 火山性地震は10月1日から増加し、多い状態で経過しています。火山性 微動は観測されていません。 9月29日以降の火山性地震の発生状況は以下のとおりです。なお、地震 回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 9月29日 1回 30日 4回 10月 1日 10回 2日15時まで 7回 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が2014年8月の噴火前よりもやや多 い状態で経過しています。このため、2015年5月29日と同程度の噴火 が発生する可能性は低くなっているものの、引き続き噴火の可能性がありま す。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけ ての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあ るため注意してください。降雨時には土石流の可能性があるため注意してく ださい。 次の火山の状況に関する解説情報は、6日(金)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。