火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第77号
平成29年9月22日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 9月19日から9月22日15時までの桜島の活動状況をお知らせします
。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規
模な火砕流を伴う爆発的噴火が引き続き発生するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 昭和火口では、噴火が29回発生しました。爆発的噴火は発生していませ
ん。噴煙は最高で1800mまで上がりました。
 
 南岳山頂火口では、噴火は観測されていません。
 
 19日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日
あたり300トン(前回8月29日、1600トン)と、やや少ない状態で
した。
 
 火山性地震は、20日以降減少しています。噴火に伴う火山性微動が発生
しました。
 
 9月19日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のと
おりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあ
ります。
              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
   9月19日       134回    14回     0回
     20日        12回    21回     0回
     21日         9回     0回     0回
     22日15時まで    3回     0回     0回
 
 姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部へのマグマ供給が継続しており
、今後も噴火活動が継続する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流
されて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、25日(月)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。