火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第73号 平成29年9月15日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 9月11日から9月15日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせ します。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新岳火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上300mまで上がりました。 9月12日及び13日に実施した現地調査では、前回(9月5日)と比べ て噴煙及び熱異常域の状況に変化は認められませんでした。 火山性地震は、少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されてい ません。 9月11日以降の火山性地震の発生状況は以下のとおりです。なお、地震 回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 9月11日 1回 12日 0回 13日 3回 14日 2回 15日15時まで 1回 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。 9月11日から12日にかけて、京都大学及び気象庁が折崎から前田間の 路線(新岳火口から北西に2.3km以遠)で実施した水準測量の結果でも 、前回(2016年9月14日から15日)と比べて、明瞭な地盤の上下変 動は検出されませんでした。 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が2014年8月の噴火前よりもやや多 い状態で経過しています。このため、2015年5月29日と同程度の噴火 が発生する可能性は低くなっているものの、引き続き噴火の可能性がありま す。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけ ての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあ るため注意してください。降雨時には土石流の可能性があるため注意してく ださい。 次の火山の状況に関する解説情報は、19日(火)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。