火山名 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺) 火山の状況に関する解説情 報 第35号 平成29年7月28日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 7月24日から7月28日15時までの霧島山(えびの高原(硫黄山)周 辺)の活動状況をお知らせします。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 硫黄山周辺では、2015年12月頃に出現した熱異常域が次第に拡大し 、噴気の量が増加しています。こうした中で、4月25日から硫黄山南西観 測点の傾斜計で、硫黄山方向が隆起する傾斜変動が続いています。 27日に実施した現地調査では、硫黄山火口周辺で引き続き明らかに感じ る程度の火山ガスの臭気や、大きな噴気音を伴う活発な噴気活動が認められ ました。 監視カメラによる観測では、噴気が最高で稜線上300m以上まで上がる など、活発な噴気活動が続いています。 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていま せん。 7月24日からの火山性地震の発生回数は以下のとおりです。なお、回数 は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 火山性地震 7月24日 1回 25日 1回 26日 1回 27日 2回 28日15時まで 1回 硫黄山周辺の噴気活動の活発化は、過去にみられていた領域に限定されて いますが、硫黄山火口のごく浅いところでわずかな膨張が繰り返しみられて おり、火口周辺に火山灰を降らせる噴火が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、小規模な噴火に警戒して ください。 次の火山の状況に関する解説情報は、31日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>