火山名 御嶽山 火山の状況に関する解説情報 第28号
平成29年7月14日16時00分 気象庁地震火山部

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 7月7日から7月14日15時までの御嶽山の活動状況をお知らせします
。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 今期間、噴煙の状況は、7日に一時的に火口縁上900メートルまで上が
ったほかは、概ね400メートル以下で推移しています。
 7月5日から7日にかけて実施した現地調査では、2014年に噴火が発
生した火口列の一部の噴気孔から勢いよく白色噴気がでていましたが、高温
領域の広がりに変化は認められず、火口列の噴気孔の温度は2015年以降
やや低下しており、噴煙・火山ガスの増加傾向はみられませんでした。

 火山性地震は、少ない状態で経過しています。火山性地震の発生回数(速
報値を含む)は以下のとおりです。いずれも体に感じない程度の微小な火山
性地震です。

              火山性地震
  7月  7日         1回
      8日         1回
      9日         0回
     10日         1回
     11日         1回
     12日         2回
     13日         1回
     14日(15時まで)  1回

 GNSS連続観測によると、2014年10月以降、山体付近の収縮によ
ると考えられる縮みの傾向が続いています。

 2014年10月以降噴火の発生はなく、噴煙活動や山頂直下付近の地震
活動は緩やかな低下が続いており、火山活動は静穏化の傾向がみられていま
す。

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね1キロメートルの範囲では、小規模な噴火に伴う弾道を描い
て飛散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るた
め注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、21日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>