火山名 御嶽山 火山の状況に関する解説情報 第26号
平成29年6月30日16時00分 気象庁地震火山部

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 6月23日から6月30日15時までの御嶽山の活動状況をお知らせしま
す。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 今期間、噴煙の状況は、23日に一時的に火口縁上500メートルまで上
がったほかは、概ね300メートル以下で推移しています。
 火山性地震は、少ない状態で経過しています。
 25日07時02分に御嶽山の東南東約10kmでマグニチュード5.6
の地震が発生しました。また、27日に振幅の小さな、継続時間の短い火山
性微動が発生しました。これらの地震や火山性微動の前後で、その他の観測
データに異常はみられず、火山活動に特段の変化はありません。

 火山性地震の発生回数(速報値を含む)は以下のとおりです。いずれも体
に感じない程度の微小な火山性地震です。

              火山性地震
  6月 23日         3回
     24日         1回
     25日         1回
     26日         0回
     27日         1回
     28日         0回
     29日         1回
     30日(15時まで)  1回

 GNSS連続観測によると、2014年10月以降、山体付近の収縮によ
ると考えられる縮みの傾向が続いています。

 2014年10月以降噴火の発生はなく、噴煙活動や山頂直下付近の地震
活動は緩やかな低下が続いており、火山活動は静穏化の傾向がみられていま
す。

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね1キロメートルの範囲では、小規模な噴火に伴う弾道を描い
て飛散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るた
め注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、7月7日(金)16時頃に発表の予
定です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>