火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第43号 平成29年5月26日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 5月22日から5月26日15時までの桜島の活動状況をお知らせします 。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規 模な火砕流を伴う爆発的噴火が引き続き発生するおそれがあります。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 桜島では、活発な噴火活動が続いています。 昭和火口では、噴火が14回発生し、このうち6回が爆発的噴火でした。 弾道を描いて飛散する大きな噴石が最大5合目(昭和火口より500mから 800m)まで達しました。また、噴煙の高さが3000m以上の噴火が2 回発生し、23日21時18分の噴火では、多量の噴煙が火口縁上3300 mまで上がりました。 同火口では、25日に高感度の監視カメラで確認できる程度の微弱な火映 を観測しました。 南岳山頂火口では、26日にごく小規模な噴火が発生しました。 火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動が発生 しました。 5月22日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のと おりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあ ります。 火山性地震 火山性微動 爆発的噴火 5月22日 4回 12回 0回 23日 9回 21回 0回 24日 22回 18回 0回 25日 18回 8回 6回 26日15時まで 3回 0回 0回 姶良カルデラの地下深部の膨張が継続していることから、今後も噴火活動 が継続すると考えられます。 2.防災上の警戒事項等 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を 描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流 されて降るため注意してください。 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、29日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>