火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第34号
平成29年4月28日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 4月24日から4月28日15時までの桜島の活動状況をお知らせします
。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規
模な火砕流を伴う爆発的噴火が引き続き発生するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 昭和火口では、26日以降、小規模な噴火が8回発生しました。昭和火口
で噴火を観測したのは、2016年7月26日以来です。
 28日11時01分の爆発的噴火では、噴煙が火口縁上3200mまで上
がりました。弾道を描いて飛散する大きな噴石が6合目(昭和火口より30
0から500m)まで達しました。

 南岳山頂火口では、噴火は観測されていません。

 火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動を観測
しています。

 4月24日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のと
おりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあ
ります。

              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
   4月24日         2回     0回     0回
     25日         2回     0回     0回
     26日         5回     2回     0回
     27日         6回     4回     0回
     28日15時まで    9回     4回     1回
 
 姶良カルデラの地下深部の膨張が継続していることから、今後も噴火活動
が継続すると考えられます。

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流
されて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、5月1日(月)16時頃に発表の予
定です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>