火山名 浅間山 火山の状況に関する解説情報 第10号
平成29年2月3日16時00分 気象庁地震火山部

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 1月30日から2月3日15時までの浅間山の活動状況をお知らせします
。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 火山活動はやや活発な状態で経過しています。

 1月31日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は
1日あたり2200トン(前回1月26日1600トン)と多い状態が続い
ています。
 今期間、噴煙の状況は、火口縁上概ね200メートル以下で推移していま
す。夜間に高感度カメラで、山頂火口の微弱な火映を観測しています。1日
に陸上自衛隊の協力により実施した上空からの観測では、前回の観測(20
16年5月)と比べ、火口底の高温領域がやや拡大しているのが確認されま
した。火口内の地形に大きな変化はありませんでした。

 2015年4月下旬頃から増加している山頂直下のごく浅いところを震源
とする体に感じない火山性地震は、今期間やや少ない状態で経過しています
。

 火山性地震、火山性微動の発生回数は以下のとおりです(速報値を含む)
。
                火山性地震  火山性微動
  1月30日          33回     0回
    31日          24回     0回
  2月 1日          37回     0回
     2日          30回     0回
     3日(15時まで)   22回     0回

 山頂の南南西にある塩野山の傾斜計では、2016年以降は北上がりの緩
やかな変化がみられています。

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね2キロメートルの範囲では弾道を描いて飛散する大きな噴石
に警戒してください。
 登山者等は地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでく
ださい。
 また風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降
るため注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、6日(月)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>