火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第91号 平成28年12月16日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 12月12日から12月16日15時までの桜島の活動状況をお知らせし ます。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 桜島では、噴火は観測されていません。 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていま せん。 12日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、1 日あたり100トン(前回11月28日40トン)と少ない状態でした。 12月12日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下の とおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することが あります。 火山性地震 火山性微動 爆発的噴火 12月12日 1回 0回 0回 13日 2回 0回 0回 14日 2回 0回 0回 15日 0回 0回 0回 16日15時まで 2回 0回 0回 桜島の噴火活動は2016年8月以降低下していますが、GNSS連続観 測では、姶良カルデラの地下のマグマだまりの膨張が続いていることから、 火山活動が再び活発化する可能性があります。2015年1月頃から地殻変 動の膨張速度がやや増大しており、引き続き火山活動の推移に注意が必要で す。 2.防災上の警戒事項等 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を 描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ れて降るため注意してください。 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、19日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>