火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第86号 平成28年10月17日16時00分 福岡管区気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 10月14日から10月17日15時までの阿蘇山の活動状況をお知らせし ます。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 中岳第一火口では、8日01時46分(期間外)の噴火後、噴火は観測さ れていません。 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上300mまで上がりました。 火山性微動の振幅は小さい状態となっています。孤立型微動は少ない状態 となっています。火山性地震はやや多い状態で経過しました。 10月14日以降の火山性地震、孤立型微動の発生状況は以下のとおりで す。なお発生回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがありま す。 火山性地震 孤立型微動 10月14日 67回 6回 15日 79回 4回 16日 86回 5回 17日15時まで 30回 6回 傾斜計では、8日の噴火以降、火山活動に伴う特段の変化は認められてい ません。 GNSS連続観測では、草千里を挟む基線で、2016年7月頃からわず かな伸びの傾向が認められており、深部のマグマだまりの膨張の可能性が考 えられます。 阿蘇山の火山活動は引き続き活発な状態となっており、今後も8日の噴火 と同程度の噴火が発生する可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 中岳第一火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。風下側では、火山灰だけでな く、風の影響を受ける小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意して ください。また、火山ガスに注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、21日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>