火山名 吾妻山 火山の状況に関する解説情報 第42号 平成28年10月17日16時00分 仙台管区気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 10月11日から17日15時までの吾妻山の活動状況をお知らせします。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 11日に実施した現地調査では、大穴火口および大穴火口周辺の噴気およ び地熱域に特段の変化はみられませんでした。 遠望カメラの観測では、大穴火口からの噴気の高さの最高は100mでし た。 今期間、火山性地震および火山性微動は観測されませんでした。 浄土平の傾斜計(大穴火口の東南東約1km)の観測では、2014年7 月頃から西南西側(火口方向側)上がりの変動で推移した後、2015年7 月頃から停滞していましたが、2015年9月頃から西側下がりの傾向とな っています。 GNSS連続観測では、2014年秋以降に一切経山付近の膨張を示す緩 やかな変化がみられていましたが、2015年7月頃から停滞または収縮の 傾向となっています。また、7日から11日にかけて実施したGNSS繰り 返し観測でも同様に、大穴火口を囲む基線で縮みの傾向がみられました。 2.防災上の警戒事項等 大穴火口及び周辺の地熱活動が継続していることから、大穴火口付近では 小規模な噴火が発生する可能性がありますので、大穴火口周辺(火口から概 ね500mの範囲)では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してくださ い。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 また、大穴火口の風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石、火山ガ スに注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、24日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>