火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第78号 平成28年9月20日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 9月16日から9月20日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせ します。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新岳では、噴火は観測されていません。 遠望観測では、噴煙が最高で火口縁上100mまで上がりました。 9月16日に実施した現地調査では、火口周辺の地形や噴煙及び熱異常域 の状況に特段の変化は見られませんでした。 火山性地震は少ない状態で経過し、火山性微動は観測されていません。 9月16日以降の火山性地震の発生状況は以下の通りです。なお、地震回 数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 9月16日 2回 17日 0回 18日 0回 19日 1回 20日15時まで 3回 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。 9月14、15日に京都大学防災研究所及び気象庁が実施した水準測量観 測では、前回(6月22、23日)と比較して、新岳側の明瞭な地盤沈降が みられます。 2015年5月29日と同程度の噴火の可能性は低くなっていますが、引 き続き噴火の可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけ ての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあ るため注意してください。降雨時には土石流の可能性があるため注意してく ださい。 次の火山の状況に関する解説情報は、23日(金)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>