火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第66号
平成28年8月8日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 8月5日から8月8日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせしま
す。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新岳では、噴火は観測されていません。

 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上400mまで上がりました。

 火山性地震は少ない状態で経過しました。火山性微動は観測されていませ
ん。

 8月5日以降の火山性地震の発生状況は以下の通りです。なお、地震回数
は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

   8月 5日          1回
      6日          0回
      7日          1回
      8日15時まで     0回

 地殻変動観測では、新岳火口を挟むGNSSの基線長が、2016年1月
頃から収縮に転じているとみられます。

 2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性はさらに低くなっ
ていますが、引き続き噴火の可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけ
ての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあ
るため注意してください。降雨時には土石流の可能性があるため注意してく
ださい。

  次の火山の状況に関する解説情報は、12日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>