火山名 吾妻山 火山の状況に関する解説情報 第60号 平成27年12月14日16時00分 仙台管区気象台 **(本 文)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 1.火山活動の状況 (12月7日から12月14日15時までの活動状況) 火山活動はやや活発な状態が続いています。 今期間、火山性地震、火山性微動は観測されませんでした。 遠望カメラの観測では、大穴火口からの噴気はやや活発な状態が続いてい ます。今期間、大穴火口からの噴気の高さは最高で70mでした。 これまでの現地観測では、大穴火口及びその周辺の拡大がみられている地 熱域が引き続き確認されており、熱活動はやや活発な状態が続いています。 傾斜計の観測では、2014年4月以降緩やかな西側(火口方向側)上が りの変動で推移し2015年7月頃から停滞していましたが、9月後半から 西側下がりの傾向となっています。 GNSS連続観測では、2014年9月頃から一切経山南山腹観測点(大 穴火口の北約500m)が関係する基線で緩やかな変化がみられていました が、2015年6月頃から停滞しています。 2.防災上の警戒事項等 大穴火口付近では小規模な噴火が発生する可能性がありますので、大穴火 口周辺(火口から概ね500mの範囲)では弾道を描いて飛散する大きな噴 石に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入 らないでください。また、大穴火口の風下側では降灰及び風の影響を受ける 小さな噴石、火山ガスに注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、21日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>