火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第102号 平成27年8月31日10時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(本 文)** <噴火警報(噴火警戒レベル4、避難準備)が継続> 1.火山活動の状況 (8月25日から31日09時) 桜島では、火山性地震が引き続き観測されています。 昭和火口では、29日11時44分のごく小規模な噴火以降、噴火は観測 されていません。 南岳山頂火口では、昨日(30日)19時20分にごく小規模な噴火が発 生しました。南岳山頂火口で噴火を観測したのは、2015年8月11日以 来です。 15日から16日にかけての火山活動は、南岳直下にマグマが急激に貫入 して発生したと考えられます。これまでのところ貫入したマグマが火口近く までさらに上昇することを示す兆候はみられていません。 規模の大きな噴火が発生する可能性は8月15日時点に比べて低下してい ると考えられます。再びマグマ貫入がある場合などには、桜島の火山活動の 活発化は避けられないものとみられます。今後の火山活動に留意し、厳重な 警戒をしてください。 8月25日以降の火山性地震、火山性微動の回数は以下のとおりです。な お、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 火山性地震 火山性微動 8月25日 5回 0回 26日 4回 0回 27日 2回 0回 28日 6回 4回 29日 7回 5回 30日 7回 0回 31日09時まで 0回 0回 2.防災上の警戒事項等 昭和火口及び南岳山頂火口から3km以内の有村町及び古里町では、噴火 に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石や火砕流に厳重な警戒(避難準備等 の対応)をしてください。 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意して ください。降雨時には土石流に注意してください。 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ るため注意してください。 次の火山の状況に関する解説情報は、31日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <噴火警報(噴火警戒レベル4、避難準備)が継続>